ノーヒットノーラン(無安打無得点試合)または完全試合が成立するためには、
次の条件が必要です。
(1)完投であること
(2)試合終了まで無安打無得点またはパーフェクトであること
(3)勝利投手であること(引き分けでないこと)
◇ 延長戦での扱い
9回まで無安打無得点に抑えても、延長に入ってからヒットを打たれた場合は
上記の(2)によって成立しません。
奪三振記録などは、延長に入ってからの奪三振数は参考記録にしかならないので、
統一を欠いている感もしますが、仕方ありません。
(実例)
延長戦での無安打無得点試合は1973年8月30日対中日戦において江夏豊(阪神)が
達成した1度のみです。(延長11回江夏本人のサヨナラホームランで決着、[C14]参照)
逃した投手は[O4]参照。
◇ コールドゲームでの扱いはどうなりますか?
天候の関係などで9回より前に試合が終了した場合、アマチュアで
5(7)回以降10(7)点差がついた場合などにはコールドゲームになります。
この場合無安打無得点や完全試合は参考記録とされています。
◇ 完投ではないが完封が付くケースでは?
初回無死無失点のときに代わって出場した投手が、無失点のまま試合を終えた
場合に、その救援投手に完投ではないが完封の記録がつきます。
しかし、このケースで9回分をパーフェクトや無安打無得点に抑えた場合も、
完投ではないため記録にはなりません。
(実例)
1917年6月23日に大リーグでありました。Bostonの先発投手 Babe Ruth が
最初の打者が四球で出塁させ、その判定に抗議した Ruth が退場。
急遽 Ernie Shore 投手がリリーフし、この走者が盗塁でアウトに
なった後、26人をパーフェクトに片付けました。
当時は、これも完全試合と記録していましたが、現在は認めていません。