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[V5] マンガ『ドカベン』での「ルールブック盲点の1点」について

10回表、先頭の岩鬼が死球で出塁、殿馬の秘打「ハイジャック」で無死一二塁、 山岡バント失敗。山田内野安打で一死満塁。 微笑スクイズを試みるも小フライ。不知火、これをダイレクトキャッチ。 一塁に送球して山田アウト。これで3アウトのはずなのに、投球と同時に スタートを切った岩鬼の得点が認められてしまいました。
この状況を理解するにはアピールアウトの[Q1-4]を参照してください。 ポイントは以下の点です。
(1)一塁走者山田のアウトはフォースアウトではないので それまでに本塁を踏んでいた岩鬼の得点は認められている
(2)フライが捕られたので岩鬼は三塁へ戻らなければならないが アウトにするためにはアピールが必要
(3)アピールアウトを第三アウトと置き換えて得点を取り消すことが可能
(4)アピールの権利には時効がある
このケースは(1)の通り第三アウトがフォースアウトではないので、 既にホームを踏んでいた三塁走者岩鬼の得点は、その時点では認められています。
ここで(2)の通り三塁走者に対してアピールをすればアウトにでき、 得点を取り消すことができました。 この場合は(3)のように岩鬼の第四アウトを山田の第三アウトと 置き換える形になります。
しかしこのケースでは守備側が三塁走者の得点に気づいたのは 投手と内野手がベンチに引き上げた後でした。(4)の通り既にアピール権が 消滅しており手遅れで、岩鬼の得点がそのまま確定してしまいました。


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