打席数に数えるが打数に数えないもの: 四球、死球、犠打、犠飛、打撃妨害または走塁妨害による出塁 (2ストライク後代打に出て三振だった場合は2ストライク目を取られた打者に三振がつく) 規定打席数 = チームの試合数 × 3.1 (端数切捨て) 安打 打率 = ---- 打数 安打 + 四球 + 死球 出塁率 = ---------------------------- 打数 + 四球 + 死球 + 犠飛 塁打数 = (単打×1) + (二塁打×2) + (三塁打×3) + (本塁打×4) = (安打×1) + (二塁打×1) + (三塁打×2) + (本塁打×3) 塁打数 長打率 = ------ 打数
1投球回数 = 3アウト (1アウト = 1/3 投球回数) 規定投球回数 = チームの試合数 自責点×9 防御率 = --------- 投球回数 勝利数 勝率 = ---------------- 勝利数 + 敗戦数 交代完了(試合途中から登板して試合の最後まで投げ切る) 先発 = 完投 + 試合当初(先発して途中降板)プロ野球の中継ぎ投手に与えられる記録の計算は[Q3-11]を参照。
刺殺 + 補殺 守備率 = -------------------- 刺殺 + 補殺 + 失策 (暴投や捕逸が含まれないことに注意)プロ野球でシーズン中に同一リーグのチームに移籍した場合、 規定打席と規定投球回数の基になるチーム試合数は、 一球団のシーズン試合数で計算します。
先ず、併殺は守備側の記録で、併殺打は打者の記録であることを抑えておきましょう。
併殺とは、連続した動作で、2人の攻撃側プレイヤーをアウトにする守備側 のプレイをいいます。ただし、2つのアウトの間に失策などのミスプレイを 挟んではいけません。 また、2つのアウトに関連性がないときも併殺ではありません。すなわち、 第1アウトの刺殺者が第2アウトの補殺者ないし刺殺者となっている必要があります。
守備の併殺の記録は、実際に完成された併殺の数と一致します。
参考: 規則2.23(b)
併殺打とは、フォースダブルプレイまたはリバースフォースダブルプレイ となるような、打者の打ったフェアゴロをいいます。
フォースアウトの連続による併殺。
第1アウトがフォースプレイで行われ、第2アウトが第1アウトにより フォース状態を免れた走者に対して行われた併殺です。 たとえば、走者一塁での一塁ゴロで、一塁手が一塁ベースを踏んで打者走者アウト、 二塁へ送球して一塁走者をタッチアウトにしたような場合です。
併殺打の記録は、実際に完成された併殺の数と必ずしも一致しません。
(1) 一死三塁で外野飛球を外野手がダイレクトキャッチして打者アウト。 タッチアップした三塁走者を本塁で刺した場合の記録は?
守備側に併殺が記録されますが、打者の記録は併殺打ではありません。 外野フライとなります。なお、三塁走者の記録は走塁死です。
(2) フライやライナーで打者アウト、走者が飛び出しており元の塁へ送球してアウト。
守備側の記録は併殺ですが、打者の記録は併殺打ではありません。 なお、走者のアウトはフォースアウトではありません([Q1-4]参照)。 アウトとなった走者の記録は走塁死です。
(3) 打者が三振、走者が盗塁失敗の、いわゆる三振ゲッツーはどうですか。
守備側の記録は併殺ですが、打者の記録は併殺打ではなく、三振のみです。 アウトとなった走者の記録は盗塁死です。
(4) 一死一塁でセカンドゴロ、二塁手が一塁走者タッチ後に一塁送球して打者アウト。
進塁義務のある走者は、次の塁へ送球してアウトにしてもタッチしてアウトにしても フォースアウトになります。守備側の記録は併殺、打者の記録は併殺打になります。 一塁走者がタッチを避けてスリーフットラインオーバーによってアウトになった 場合も同様です。
(5) 一死二塁でショートゴロを放って以下の結末を迎えた場合は?
第一のアウトがフォースプレイではないので併殺打ではありません。
打者走者がアウトになったから二塁走者がフォース状態でなくなったわけではなく、 もともとフォース状態でなかったので、併殺打ではありません。
(6) 守備側の記録が併殺でないのに、打者に併殺打が記録される場合。
参考: 規則10.02(i)【注2】,規則10.11,規則10.14(c)【付記】
打者がフォースダブルプレイとなるようなゴロを打ち、第1アウトが成立した後、 第2アウトに対する好送球を野手が捕え損じたためにその野手に失策が記録 されて併殺が完成しなかった場合には、打者に併殺打が記録されます。 このため、1イニングに併殺打が二つ記録されることもあります。 なお、その好送球をした野手には補殺がつきます。 送球が悪くて併殺にならなかった場合はこれに当てはまりません。
(7) トリプルプレー(三重殺)の場合。 守備側には併殺ではなく三重殺の記録がつきます。 打者がフォースプレーの連続で三重殺となるようなゴロを打った場合 (たとえば無死一、二塁で三塁ゴロで5-5-4-3)でも三重殺打という記録はなく、 記録は併殺打に含めます。
アウトになるはずの打者や走者を生かしたり、 走者に余計な進塁を許すようなミスプレイをしたり、 ファウルフライを落として打者の打撃の時間を延ばした野手に記録されます。 打撃妨害や走塁妨害により打者や走者を生かした場合は、 妨害をした捕手や野手に失策が付きます。 ただし妨害がなくても同じ結果の場合は失策を付けません。 緩慢なプレイや判断ミスはミスプレイには含まれず、失策は付きません。
投球が悪く、捕手が普通の守備行為では処理できなかったために 走者を進塁させた投手に記録されます。
投球は悪くなく、捕手が普通の守備行為で処理できるはずの投球を 処理できずに走者を進塁させた捕手に記録されます。 ただし第三ストライクを捕球できず、送球して打者や走者をアウトにする間に 他の走者が進塁した場合は捕逸はつけず、送球の間の進塁として扱います。
フェアゴロを扱った野手が一塁に投げる代わりに先行走者を アウトにしようとする行為を指します。 内野ゴロで一塁走者を二塁で封殺する行為も野手選択です。
打者の記録に関しては、失策や野手選択で一塁に生きても打数が増える だけです(犠打、犠飛の場合を除く)。出塁の扱いにはなりません。 ただし、野手選択で一塁に生きる間の得点は打点がつきます。 失策の場合も、無死または一死のときは、失策の間の得点に打点がつく こともあります。([Q2-8]参照)
また、暴投や捕逸の間に振り逃げで出塁しても、打者の記録は三振に変 わりありません。その間に得点があっても打点はつきません。([Q2-8]参照)
自責点計算上は、失策や捕逸のための失点には自責点はつきません。 暴投や野手選択には自責点免除の恩恵はありません。
また、失策は野手の傷で、守備率を下げ、連続守備機会無失策を中断する 要素になります。 しかし、暴投、捕逸、野手選択は守備機会に数えないので、 守備率の計算とは関係なく、連続守備機会無失策の記録も中断しません。
また、ボックススコアでは暴投をした投手、捕逸をした捕手、 失策を犯した野手は記録しますが、野手選択をした野手をいちいち記録しません。
失点とは、いかなる理由があろうとも、その投手が許した走者 (打者走者を含む)が得点した数のことです。
走者を残して投手が交代した場合は、その走者の数だけ前の投手に責任がある、 というのが原則です。したがって、前任投手が走者を残して交代し、その走者 (あるいは、内野ゴロなどで入れ替わった走者)が得点すれば、その失点は 前任投手につきます。
(例)二死二塁で投手Aから投手Bに交代。投手Bは次打者にタイムリーを 浴びたが後続を抑えた場合、失点は投手Aにつきます。
ただし、残した走者が走塁死、盗塁死、牽制死、他の打者/走者と 併殺になった場合は、残した走者がアウトになったわけですから、 前任投手の責任がその分だけ軽くなります。しかし、上述の通り 単に走者が入れ替わっただけでは責任は軽くなりません。
(例)一死一塁で投手Aから投手Bに交代。次打者の内野ゴロで一塁走者は 二封。次打者が三塁打で一塁走者生還。その次が内野ゴロで攻守交代。 生還した走者は投手Bになってから出塁した走者ですが、内野ゴロに よる入れ替わりなのでその責任は前任投手にあります。すなわち、 この失点は投手Aにつきます。
(例)一死二塁で投手Aから投手Bに交代。次打者のヒットで二塁走者は 本塁憤死。この間に打者走者は二塁へ。その次の打者もヒットで今度は 二塁走者が生還。次打者凡退。 この場合、前任投手が走者を残さなければ、打者走者は二塁へ進めなかった でしょうが、記録上は最初の本塁憤死で前任投手は残した走者がアウト (走塁死)になったので責任解除となり、失点は投手Bに記録されます。 つまり、走塁死がからむと入れ替わりとは判断されません。
(例)無死一塁で投手Aから投手Bに交代。次打者サードゴロで 5-4-3 の併殺。 直後にソロ本塁打。これはもちろん投手Bの失点です。
(例)無死一二塁で投手Aから投手Bに交代。次打者はサードゴロで 5-5-4-3 と渡ったが一塁はセーフで二死一塁となり、次打者が2ラン 本塁打。前任投手は確かに二人走者を残しましたが、併殺があったため、 そのうち一人はアウトで責任解除、もう一人は打者走者と入れ替わりで 一塁へ残ったと解釈します。したがって、投手Aの失点は最後の一塁走者が 得点したことによる1、投手Bのそれは本塁打を打った打者の得点による1となります。
自責点とは、投手が責任を持たなければならない失点です。 失点では、野手の失策などが絡むので投手本来の能力を表すとは限りません。 自責点は、この欠点を補う、投手の投球に関する能力を評価する1つの指標です。
守備側が相手チームの選手を3人アウトにできる守備機会をつかむ前に、 安打、犠打、犠飛、盗塁、刺殺、野手選択、四死球(故意四球を含む)、 ボーク、暴投により、走者が得点するたびごとに記録されます。 野手の選択ミスにより取れるはずのアウトを取れなかったような場合は 投手に責任はありませんが、自責点の対象になると定められています。
自責点に含んではならない要素は失策と捕逸です。ここにいう失策とは、 守備失策の他に、打撃妨害で捕手または野手に失策がついた場合、 走塁妨害で野手に失策がついた場合、ファウルフライ失の後安打その他で 一塁を得た場合を含みます。(以下同じ)
走者が得点した際、その走者が失策や捕逸の助けを借りて、
失策や捕逸によってアウトを免れた走者に対して、打者の行為に起因 した野手の選択守備の結果、打者が一塁を得た場合を含みます。
失策や捕逸の助けを借りて進塁したが、その後の自責点となる要素に よって当然進塁して得点できたと公式記録員が判断した場合を除きます。 (長打により得点したので失策や捕逸がなくても得点できていたはず、など)
自責点とはなりません。
(例) 四球で出た走者が捕逸で二進、
(例) 一死三塁に自責点対象の走者が、内野ゴロエラーの間に得点
(例)先頭打者Aヒットで出塁、次打者Bのバントが失策となって無死一二塁。 次打者Cバントで一死二三塁。次打者Dがスクイズで1点、その次の打者が凡退。 Bのバントで一死二塁となっていれば、Cはバントするはずがなかった、 とは考えません。また、二死ならDがスクイズするはずがない、とも考えません。 したがって、この場合の自責点は0です。
暴投やボークによって走者が進塁した場合は、投手の責任であり、 自責点の対象になります(他に自責点の対象にならない要因がない場合)。 投手の失策は他の野手の失策と同様に扱われ、投手の責任ではなく、 自責点の対象になりません。
いずれの場合も、振り逃げの要因が暴投ならば自責点の対象になります (他に自責点の対象にならない要因がない場合)。 捕逸ならば自責点の対象になりません。
打者または走者をアウトにした場合と、失策や捕逸のためにアウトにできなかった 場合を指します。以下にアウトにできる守備機会の数え方を列挙します。
で打者が一塁を得た場合。
みなされない原因でアウトになったり、または失策で生きた場合。 (例)失策で出塁して盗塁アウトになった。
以下の場合はアウトの機会のあった走者が他の打者/走者の身代りに なった、あるいは、他の打者/走者がアウトとなるべきなのに自らが 身代りなったと考えられますので、アウトの機会は2回と数えます。
野手の選択守備でアウトになったり、または失策で生きた場合。 (例)失策で出塁して、次打者の内野ゴロで二塁でアウトになった。
選択守備の結果、他の走者がアウトになり、その打者が一塁を得た場合。 (例)ファウルフライ失策後の内野ゴロで二塁封殺の一塁走者と入れ替わって 一塁に生きた。一塁走者が既にアウトの機会があったかどうかを問わない。
(例)失策で出塁、次打者の内野ゴロで併殺。
日本では得点が記録された時点で、それが自責点かどうかを決定しますが、 大リーグではその回が終了した時点で自責点かどうかを決定します。 そのため、日本式だと自責点にならないが、大リーグ式だと自責点になる ことがあります。
(例) 自責点の対象になる三塁走者が捕逸で得点。次打者が安打を打つ。
走者を残して投手が交代した場合は、その走者の数だけ前の投手に責任がある、 というのが原則です。すなわち、リリーフ投手は、アウトカウントを引き継ぎ、 走者は、なしの状態から責任をもつものとします。
(1)救援投手の出した走者が得点したのに、前の投手に自責点がつくのは?
参考: 規則10.18(g)【付記】
回の途中で走者を残して退いた場合、残された走者の数が問題であって、 走者が誰であったかに拘る必要はありません。
救援投手に対した打者の打球が、野手の選択守備で前の投手が残した走者 をアウトにしたために、塁に出た打者が得点した場合にも、残した走者の 数までは前の投手の失点(失策、捕逸がらみでなければ自責点)となります。
(例) 投手Xが四球の走者Aを残して投手Yと交代。Bの打球がAを二塁に 封殺した後、C二塁打でB得点。D,E凡退。この場合、Bは投手Xの自責点。
(2) 打者の打席の途中で投手が交代した場合の処置は?
参考: 規則10.18(h)(2)
四球以外の打撃結果は、全て救援投手に記録がつきます。 したがって打者が四球以外の理由で一塁に生きたり、アウトになった場合は 救援した投手の責任とします。
四球で出塁した場合は、交代したときの ストライク-ボール のカウントによって、 どちらの投手に四球の記録がつくのかが決まります。
参考: 規則10.18(h)(1)
参考: 規則10.18(i)
交代後に失策や捕逸によらない走者を出せば自責点の対象になります。
チーム自責点は投手の交代に関係なく一つのイニングを通して計算しますが、 投手個人の自責点は個別に計算します。 このため、投手個人自責点の合計がチーム自責点より多くなることがあります。
(例)二死無走者からエラーで走者が出塁。ここで投手Xから投手Yに交代。 Yがホームランを打たれる。
エラーがなければ点がはいっていないはずなので、チームの失点2、自責点0。 X投手が投げている時に出たエラーの走者が得点したので、X投手の失点1、 自責点0。Y投手にエラーは関係なく、自分が打たれたホームランに対して 責任があり、Y投手の失点1、自責点1。
(4) 97年までは失策で出した走者を残してリリーフ投手と交代しても、 前任投手に自責点がつく特殊な場合がありましたが、 1998年からは自責点にはならなくなりました。
参考: 規則10.18(g)【注1】
(例)投手X、失策で一塁に生きた走者Aを残してYと交代。 B四球後、Cの打球でAを三塁に封殺、D単打でB得点。E,F凡退。
この場合、以前の解釈では、Bは四球で出塁、野手選択の間に二塁に進塁、 安打によって得点したので自責点の対象。投手Xは走者一人分の責任がある、 ということで、投手Xの自責点になっていました。
しかし1998年からは投手Xは交代時には自責点の対象でない走者一人分の責任 であったことを考慮し、自責点の対象とならない走者は先行する走者に入れ替わる という解釈になり、Bの得点は投手Xの自責点にならない失点ということになります。
以前は失策で出塁したAと入れ替わったCが自責点の対象でない走者という解釈でしたが 上記の解釈により、Cは投手Yが出した自責点の対象の走者ということになります。
すなわち、二人以上の投手が登板したイニングの自責点は、 (1)まず、それぞれの投手の失点を調べる。 (2)各失点について、その得点した走者の責任を持つ投手が、その回を最後ま で投げていたと仮定して、その失点がその投手の自責点かどうか決定する。 という一連の作業により決定されます。
勝敗の決した試合において、勝ったチームの「最後の勝ち越し点」、 つまり「最後に同点またはビハインドの状態からリードを奪う事になった得点」 のことを、このFAQでの説明上「決勝点」と呼ぶこととします。
(例) Aチームが初回にあげた1点目が決勝点。
A 200 000 000|2 B 000 000 000|0
(例)Aチームが8回にあげた5点目が決勝点。
A 000 020 030|5 B 000 103 000|4
(例)Bチームが終盤追い上げて1点差に迫ったので、最終的に相手を上回ることに なったのはAチームの5点目ですが、Aチームが5回にあげた2点目が決勝点。
A 000 020 030|5 B 000 100 003|4
(例)逆転サヨナラ満塁ホームランにより以下の状況で勝った場合、 最終的なリードとなる1塁走者の得点が決勝点。
A 000 000 002 |2 B 000 000 004X|4
投球回数に関係なく、決勝点となる失点の責任投手が敗戦投手となります。
回の途中で走者を残して退いた場合、その後の投手の任務中に前任投手の失点が 記録されることがあるのは、前項[Q2-4]で述べた通りですから、決勝打を浴びた 投手が敗戦投手にならないこともあります。
(例)同点の9回裏、投手Aは先頭打者を歩かせてBと交代。 投手Bがサヨナラ本塁打された場合、決勝点となる得点は投手Aが許した 四球の走者なので、敗戦投手はAになります。
参考: 規則10.19
以下の手順で勝利チーム側から勝利投手を一人決定します。 いずれの場合も決勝点が入る前に降板していた投手は対象になりません。
(1) 先発投手が勝利投手となる条件は、
6回突入以降コールドとなった場合は、ホームチーム、ビジターチームを問わず、 5回を投げきっていることが条件です。 なお、オールスターゲームやオープン戦ではこの最低イニングの条件がなく、 救援投手と同等の扱いとして後述する(3)の方式で決定します。
勝利チームの先発投手が勝利投手でない場合、決勝点以降に登板した救援投手が 1人だけならその投手が勝利投手に決定します。 救援投手が2人以上の出た場合は次のように決めます。
(2) 先発投手の登板中に決勝点が入ったが、先発投手が5回 (ただし5回で終了した正式試合に対しては4回)までもたずに降板した場合は、 救援投手のうちリードを保つのに最も有効な投球を行ったと 公式記録員が判断した投手が勝利投手になります。
日本の判断基準は投球回数が優先され、最も投球回数の多い投手および それと投球回数の差が1イニング未満の投手が候補になり、 その中で投球内容を判断して決定します。 最も投球回数の多い投手と他の投手の差が1イニング以上あれば、 その投手が自動的に勝利投手になります。
(3) 救援投手の登板中に決勝点が入った場合は、原則としてその投手が 勝利投手になります。 ただしその投手の投球回数があまり長くなく、続いて出てきた救援投手の内容が 効果的だったと判断した場合は、その救援投手が勝利投手になります。
日本の判断基準では2005年から、投球回数が1回未満かつ登板中に得点を許した投手は 原則として勝利投手になれず、その後に登板した投手の中から勝利投手を決定します。
2004年までの判断基準は投球回数が優先され、続いて出てきた救援投手の中に 1イニング以上多い投手がいた場合は、その救援投手の中から 勝利投手を決定していました。
以下の条件を全て満たせばその投手にセーブが一つ与えられます。
プロ野球で中継ぎ投手に与えられるホールドの条件[Q3-11]も参照。
9回まで無安打無得点に抑えても、延長に入ってからヒットを打たれた場合は 上記の(2)によって成立しません。 奪三振記録などは、延長に入ってからの奪三振数は参考記録にしかならないので、 統一を欠いている感もしますが、仕方ありません。
(実例) 延長戦での無安打無得点試合は1973年8月30日対中日戦において江夏豊(阪神)が 達成した1度のみです。(延長11回江夏本人のサヨナラホームランで決着、[C14]参照) 逃した投手は[O4]参照。
天候の関係などで9回より前に試合が終了した場合、アマチュアで 5(7)回以降10(7)点差がついた場合などにはコールドゲームになります。 この場合無安打無得点や完全試合は参考記録とされています。
参考: 規則10.19(f)
初回無死無失点のときに代わって出場した投手が、無失点のまま試合を終えた 場合に、その救援投手に完投ではないが完封の記録がつきます。 しかし、このケースで9回分をパーフェクトや無安打無得点に抑えた場合も、 完投ではないため記録にはなりません。
(実例) 1917年6月23日に大リーグでありました。Bostonの先発投手 Babe Ruth が 最初の打者が四球で出塁させ、その判定に抗議した Ruth が退場。 急遽 Ernie Shore 投手がリリーフし、この走者が盗塁でアウトに なった後、26人をパーフェクトに片付けました。 当時は、これも完全試合と記録していましたが、現在は認めていません。
具体的には、本塁打で自ら得点するか、安打、犠打、犠飛、または内野の アウト(ただし併殺打の間の得点は除く)及び野手選択によって走者を本塁 に迎え入れるか、走者満塁のときの四死球や打撃妨害、走塁妨害による押 し出しのときに記録されます。
参考: 規則10.04(a,b)
打者走者が失策で生きた場合は通常打点は記録されないが、失策がなくても 得点できたと公式記録員が判断した時には打点が記録されます。
参考: 規則10.04(a)(2)
まず[Q2-2]を参照して、併殺打は打者の記録であり、併殺は守備側の記録である ことに注意して下さい。
参考: 規則10.04(b)
(例) 無死一、三塁で内野ゴロ、二塁、一塁と送球されて併殺の間に三塁走者が得点。
参考: 規則10.04(c)
(例) 一死一、三塁で内野ゴロ、二塁フォースアウト、一塁への送球が良かったのに 一塁手が落球してセーフの間に三塁走者が得点。
(例) 一死一、三塁で内野ゴロ、二塁フォースアウト、一塁への送球が悪く セーフの間に三塁走者が得点。
(例) 一死一、三塁で外野フライ、三塁走者はタッチアップして得点、 一塁走者が飛び出しており帰塁できず、得点の後にアウト。 併殺ですが打者には併殺打の記録がつかず犠飛と打点がつきます。
参考: 規則10.04(a)(2)
エラーがなかったとして何点入ったかを公式記録員が判断し、その得点が 打点と記録されます。 (例)
この場合、打者走者に打点2(場合によって1)が記録されます。
通常、一死満塁では走者は内野ゴロとともにスタートしますから、本塁封殺 あるいは併殺がとれたような当たりであっても打点1がつきます。
及び打者走者ともセーフとなった場合はどうですか?
参考: 規則10.04(a),<KAGESAWA.96Jun18192226@wing2.iis.u-tokyo.ac.jp>
内野ゴロを野手が選択守備する間の得点は打点として記録されますから、 この場合、打点1がつきます。
送球の間の進塁が、打撃行為の結果としての得点かどうかを見極めて打点をつけます。
(例)一死三塁で内野ゴロ、飛び出した三塁走者を三本間で挟撃しようとしたが失敗、 走者が生還した場合は、打撃結果による得点ではないので打点にはなりません。
そのミスプレイの間に走者が走り続けて得点した場合は打点になり、 一旦止まって野手の動きを見てから再び走り出して得点した場合は打点になりません。
三塁走者の生還は暴投か捕逸によるものなので、第3ストライクを捕り損なっ たかどうかに関係なく、打者に打点はつきません。
参考: 規則10.04(a)【注】
1997年までは「無死または一死で走者が一塁にあるときを除いて、 捕手が第3ストライクを捕らえないで一塁に送球して打者をアウトにする間に、 三塁走者が得点した場合は、打者には打点を記録する」とありました。 走者の得点が一塁への送球の間であると認められていたためですが、 1998年からはこれがなくなり、打点はつかなくなりました。
まとめると、捕手が第3ストライクを捕らえられない場合、
打者走者の一塁への出塁と他の走者の進塁に対して、暴投または捕逸の 記録が付く。
他の走者の進塁に対して、暴投または捕逸の記録が付く。
打者走者をアウトにする行為に対して、捕手に補殺の記録が付く。 他の走者の進塁は、この送球の間の進塁という扱いになる。 三塁走者が生還しても、打者に打点が付かない。
犠飛になりません。
記録員が判断した場合は犠飛になります。
犠飛になります。内野の飛球で得点した場合は犠飛になりません。
犠飛が記録される場合があります。
1死の時に打者が外野フライかゴロを打ってアウト(失策で生きた場合を含む)に なりながら走者を進塁させた場合に記録(無死の場合が含まれていないことに注意)。
無死または1死でバントで走者を進塁させた場合だけに記録。 また、犠打は打数に含まれないことになった。
打者に犠飛が記録され打数には加算されない。
犠飛が記録され打数には加算されない。
ただしフェアの飛球に限る。
ファウル飛球でも OK。
アウトを直接取った、あるいはアウトが発生した場所の最も近くにいた 守備側の選手につけられる記録で、アウト一つにつき刺殺一つが記録されます。
インフィールドフライが宣告され、それが捕らえなかった場合は、 そのフライを捕っただろうと判断された野手。
ゴロを処理した野手がそのまま塁を踏んでフォースアウトにした場合や、 フライやライナーを捕球して、そのまま塁を踏み、元の塁を飛び出した走者を アピールアウトにした場合も含む。
走者が触球を避けようとして線外を走ってアウトになった場合も含む。
ただし、二死、または無死か一死で一塁に走者がいない場合に、捕手が 第三ストライクを捕球できず、一塁などへ送球してアウトにした場合はのぞく。
ただし、妨害によって妨害した者(ベースコーチや観客等を含む)以外が アウトを宣告された場合は、そのアウトについては妨害がなかったら 行われたであろうプレイに基づいて刺殺者を決定する、
ただし、現実にプレイが行なわれていた場合は、関与した野手に 刺殺と補殺を記録する。 現実にプレイが行なわれていなかった場合は、記録員が補殺が与えられると 判断した場合は野手に刺殺と補殺を、そうでない場合は刺殺だけを記録する。
一つのプレイでアウトが成立した場合、または失策がなければアウトにできた と思われる場合に、それまでに送球した野手、あるいは打球や送球をデフレクト (ボールに触れて球速を弱めるか方向を変える)した野手に、それぞれ補殺が 一つ記録されます。誰にも記録されない場合もあります。
ゴロを処理した野手が、そのまま塁を踏んでフォースアウトにしたり 走者に触球してアウトにしたりする場合や、フライやライナーを捕った野手が そのまま塁を踏んだり走者に触球して飛び出した走者をアウトにする場合など。 (間に他の野手への送球やデフレクトが入った場合は補殺がつく。)
狭殺プレーなどで何度も送球をした場合でも、各野手の補殺の記録は一つだけ。
それまでに送球をしたり打球や送球をデフレクトした野手には補殺が記録される。
最初に悪送球をした野手には補殺が記録されない。
したがって三振打者アウトの場合も投手には補殺が記録されない。 (捕手がはじいたボールを投手が送球してアウトにした場合は投手に補殺が記録され、 この場合の捕手はデフレクトしたとはみなされず補殺は記録されない。)
場合は投手に補殺が記録されず、投手板をはずして本塁へ「送球」した場合は 補殺が記録される。
参考: 規則10.24(a)
四死球、犠牲バント、打撃または走塁妨害で中断されません。 その打席は除いて数えます。 犠牲フライは中断する要素になります。
参考: 規則10.24(b)
以下のいずれかに当てはまる場合は中断されたことになりません。 その試合は除いて数えます。
個人の連続試合安打の記録は、その選手が連続出場した試合の結果によって 決定されます。
参考: 規則10.24(c)
連続試合出場を記録するためには、以下のどちらかの条件が必要です。
特例として、この条件を満たさないうちに審判によって退場させられた場合は 記録は中断されません。その試合は除いて数えます。
打順表に載りさえすれば、攻撃の記録として試合出場の記録が与えられます。 代走だけ、代打の発表があったが別の代打が出た、守備についただけ、 偵察メンバーとして名前だけ、などのように実際にプレーをしなくても 出場の記録になります。
守備の記録としての出場記録は、実際にその守備位置についた場合にのみ 記録されます。偵察メンバーとして先発の打順表に載ったが1回の表または裏 の守備につかなかった場合は、守備の出場記録にはなりません。 なお、投手の場合は登板数として記録します。
本塁打が記録され、全ての得点が記録されます。 得点がサヨナラとなる勝ち越し点よりも多くなっても記録は全て有効です。
打者走者に塁の踏み忘れ、追い越し、走塁の放棄などがあり本塁打が取り消され、 なおもサヨナラ勝ちが成立する場合、また柵越えでないランニングホームランの場合は 次のサヨナラ安打の規定に従います。
サヨナラの走者が三塁走者の場合は単打のみ。 二塁走者の場合は最高でも二塁打、一塁走者の場合は最高でも三塁打。
打者走者が生還することでサヨナラになる場合のみ、記録されることになります。
打者走者が進んだ分だけが塁打数として記録されます。
無死か一死で三塁に走者がいる場面、内野ゴロで三塁走者スタート、 打球を捕った内野手が本塁へ送球したけれど間に合わずサヨナラになった場合、 野手は本塁へ送球するしか選択の余地がないという理屈により、 打者の記録を安打にしています。 (サヨナラでなければ内野ゴロ間の得点、打者走者が一塁へ生きたのは野手選択のため)
アウトになるタイミングであったのに、打球処理、送球、送球を受けた捕手に ミスがあったために生還したと判断された場合の記録はエラーになります。
本塁へ送球せず、他の塁で走者や打者走者を得点より先にアウトにしていても、 安打の記録にしています。
また、他の塁へ送球しけれど走者をアウトにできなかった場合は、 野手選択の記録になる場合もあります。 (例) 一死一・三塁でショートゴロ、本塁でアウトにできるタイミングだったが 二塁へ送球してオールセーフの場合はショートゴロ野手選択が記録。
2ストライク後にバントがファウルになった場合は打者アウトで、記録は三振です。
個人記録の得点は、実際に本塁を踏んだ走者に付きます。 代走が本塁を踏めばその代走に付きます。 打者として誰が出塁したかは関係ありません。
バントで進めなければ犠打の記録にはなりません。進塁打という記録はありません。
内野安打。
内野ゴロ、野手選択。
内野ゴロ。
内野ゴロエラー。
内野ゴロ。二塁でアウトをとればエラーはつかない。
内野ゴロ。一塁でアウトをとればエラーはつかない。
内野ゴロ。送球を受けた野手のエラー。
内野ゴロ。打者には併殺打の記録はつかない。[Q2-2]参照。
送球を受けた野手のエラー。打者には併殺打の記録がつく。[Q2-2]参照。
「走者が盗塁を企てた場合、これに対して守備側チームがなんらの守備行為を示さず、 無関心であったときは、その走者には盗塁を記録しないで、野手選択による進塁と 記録する。」
「打者がバントをしたとき、一人または数人の走者を進めるためでなく、 安打を得るためであったことが明らかであったと記録員が判断したときには、 打者には犠牲バントを記録しないで、打数を記録する。」
以下の例外を除き、打席が完了した時の打者と投手に記録が付きます。